ベレット雑記
古本まゆ いすゞベレット1800GT
フロア・カーペット5

2023年1月3日

 以前キンブルで只同然で売っていたトランクカーペットを買って使っており、薄くて捲り易く、大変使い勝手も良いのですが、その素材を使えば、以前室内用のカーペットを作った時に、かなり妥協して作ったセンタートンネル前部(ミッションの収まっているところ)の立体的な形状のカーペットを、かなりオリヂナルに近い形で復元できるのではないかと、ずっと考えておりました。
 ただそれっきり売っているのを見かけないし、説明書きも捨ててしまって、素材やメーカーも判りません。オリヂナルのように編んだものではなく、フリーカットできる柔らかいカーペット調の素材というと、ニードルパンチカーペットの一番薄い2mm位のものではないかと考えて、一か八かネットで注文してみました。


 カーペットが届くまでの間に、保存しておいたオリヂナルのカーペットの縫い目を解いて三つに分けて、型紙を作ります。



 シフトレバーの通る穴のところで破損しており、他でも一部が失われてます。どうせ左右対称だから、欠けている部分は反対側のラインで補えばいいと考えていたのですが、


カーぺットの変形・縮みを考慮しても明らかに左右対称ではなかったようです。ミッションの形が左右対称ではなく、センタートンネルのこの部分も、ミッションの形状を反映しているものの思われます。
 注文していたカーペットが届きましたが、期待していたものと全く違っていた。固いです。奥様の家庭用ミシンで2枚重ねて縫い合わせできるかどうか試してもらったのですが、速いスピードで縫っていけば縫えるものの、直線的でもなく、合わせたところが完全に平面でもないものを、速いスピードで一気縫いするのは、ちょっと難しいようです。



 そこで型に合わせて切ったカーペットをカシメで留めることにしました。
カーペットを二枚合わせた時の厚みは2+2=4mmではなく、ノギスで測ると、ふんわりと押さえて3mm、普通程度に押さえると2mmと、思っていたより薄いです。縫い合わせるには固く、カシメ留めするには薄い、大変やっかいな素材を買ってしまいました。
 両面カシメで、足長4mm、頭径6mmのものが見つかったので、これをカーペットの合わせ目に5mmの縁取り、20mmの間隔で、縁を合わせながら順番に打ち込んでいきます。


 カシメの打ち込みが終わったので、結合したカーペットを裏返してみたのですが、歪みが出たところのカシメの頭がカーペットから抜けてしまいました。やはり頭がカーペットに食い込むところまで打ち込まれていません。元に戻して抜けたカシメを打ち直し、


 カシメの頭をプレスで、軽く圧していきます。


 垂直に力を懸ければ大丈夫なようです。これなら絶対に抜けませんが、圧しにくい部分で、何本か失敗し、また打ち直しました。
 再度カーペットを裏返して、合わせ目を指で押して割り開いていきます。


 前方の左右に分かれた部分を繋ぐバンドはオリヂナルと同じく、ドアポケットやサイドブレーキカバーを作るときに使ったビニールレザーの残りを使用し、接続用の15mm径のジャンバーホックを打ち込んだ後、


奥様にカーペットに縫い付けてもらいました。


 シフトレバーが通る穴は、もとの形や大きさ、正確な位置の情報が失われていてよく判らないので、現物合わせで適当に開けます。


これでほぼ完成(^_^)。
 早速今まで使っていたものを外して、取り付けてみようとしたのですが、ヒーターからクーラント液が漏れていることが判明。場所を特定するのが面倒なので(まあホースの差し込み口だとは思いますが)、ヒーターコックを閉めて、カーペットの取り替えを優先します。
 邪魔になるフットレストは一旦外すつもりだったのですが、螺子が固着して簡単に外れそうにない。まずいことにここの螺子は、フットレストの素材に合わせて柔らかいアルミ螺子を使った記憶ですので、あまり強く回せません。そこで手っ取り早く、カーペットのフットレストに干渉する部分を切り取り、やっと取り付けができました。


 ある程度トンネルの形状に合っていると思うので、今までの余分なモコモコ感がなくなり、すっきりとした感じになりました。合わせ目も、綺麗に出ています。オリヂナルと質感は大分違いますが、これはこれで宜しいんじゃないでしょうか。


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